オリバー・ストーン オン プーチン

 『オリバー・ストーン オン プーチン』(文藝春秋、2018)の書評を書いた。

 岩本和久「オリバー・ストーン オン プーチン」『北海道新聞』2018年3月18日、13面。

www.hokkaido-np.co.jp

 ロシアの大統領選挙に合わせたかのような書評の掲載なのだが、原書の刊行、翻訳、書評の執筆、掲載という手順を追っていたら、そういうことになったというわけだろうから、神様のいたずらだ。

 「権力者への忖度」や「放送法からの政治的公平条文撤廃」などが話題となる安倍政権下の日本なので、本書で語られているようなロシアの問題も対岸の火事ではない。

 一方で、たとえばチェチェン紛争にしても、私たちはベトナム戦争のようなイメージで、大国の残虐な軍隊に少数民族のゲリラが抵抗していると考えてしまうわけだが、アメリカ政治を批判するオリバー・ストーンには、ベトナムアフガニスタンに介入したアメリカが今度はチェチェンに手を出している、と感じられたのかもしれない。

都会の確定申告

 スキー行事も一段落したので、確定申告の書類を集め、昨日、税務署に車で行ったら、駐車場待ちの列が1キロくらいできていた。駐車場に入るだけで2時間くらいかかりそうなので、一旦撤退。都会は人が多いので、田舎とは勝手が違う。
 今日は早起きして、開庁1時間半前の朝7時に行ってみた。車で行くのはご法度のようなので、妻に車で送ってもらった。
 すでに駐車場には数台の車が止まっていたが、皆さん、車で暖を取っていらしたので、列の先頭に並ぶことはできた。8時半の開庁時には、列が200人くらいになった。
 せっかく一番乗りしたというのに、足りない書類があり、バスで家に書類を取りに行くことになった。こんなことでは夕方までかかるのではないかと不安になったが、最終日の午後に駆け込みで来る人はそれほどいないようで、12時半には手続きを終えることができた。
 自宅のコンピューターで申告書を作れればいいのだが、今日、手伝ってくれた税務署の人も私のパスワードがわからなかったり(そんなものを作った記憶はないので、去年まではどうしていたのだろう?)、書類の入力を間違えて、ヘルプを呼んだりと四苦八苦されていたので、私が一人で作るのはやはり無理がありそうだ。
 f:id:kazuhisaiwamoto-su:20180315210833j:plain

皆が未来に

 年末に訪れたテート・モダンのカバコフ展について、北海道新聞にコラムを書いた。

 岩本和久「皆が未来に」『北海道新聞』2018年3月5日夕刊、4面。

 今回の回顧展のタイトルは「皆が未来に運ばれるわけではない」というもので、同名のインスタレーションが展示されていたのだが、これはもともとはソ連期にカバコフが書いた短い文章の題である。夏のキャンプに連れて行ってもらえない素行不良の子供たちに、皆が列車に乗れるわけじゃないんだ、と校長先生が説教をするという内容だ。

 列車に乗せてもらえない不運な人々に寄り添おうとする文章で、コラムもそういう方向でまとめたのだが、カバコフの作品にはそんな優しさだけではなく、俗悪な人々を突き放すかのような厳しさもある。優しさと厳しさの双方を必要とするのは、現代の日本も同じだろう。

大会がたくさん

 土日はテイネハイランドのユース大会に、娘の応援に行っていた。今シーズンの間にスキー友達も増え、チャレンジできる滑りができるようになったのではないかと思う。

f:id:kazuhisaiwamoto-su:20180305193018j:plain

 週が明けて、ルスツでは全日本技術選の公開練習が始まった。技術選は日曜日まで続く。

 金曜日からはテイネで宮様スキー(ファーイーストカップ)。これは日本のトップ選手が参加する国際大会だ。

 道央は大会が本当にたくさんある。

アルマーニの制服

 昨日、娘の中学校の制服を注文しにデパートに行ったのだが、今朝の『北海道新聞』には、背が伸びたのに新しい制服が買えず、不登校になってしまったという中学生の話が載っていた。

 銀座の小学校の8万円もするアルマーニの制服が高すぎると国会でも話題になったようだが、あれは全部セットで買った場合である。うちの子の制服も冬服だけでなく、夏服も、ブラウスも、と次々、買っていけばそのくらいの値段になるようだ。

 北海道新聞によれば、メーカーや販売店を増やすよう公正取引委員会から指導が入っているらしい。ただ、札幌は競争入札ではなく、いろいろなブランドから選べるようになっているので、むしろ購入者の支払う額は上がっているように見える。学校説明会で大量のチラシが配布され、何が起きているのか分からず、途方に暮れた。競争入札にして一社を選ぶとしても、それなりのブランドが並んでいるわけだから、価格はさほど下がらないかもしれない。

 価格の上限を決めてそれに応じるメーカーを探せば、価格は下がるのだろうが、3年間耐用できる品質のものでなければ学校現場が混乱するだけだろうし、メーカーの労働者を酷使するのも問題だろう。

 現実的に制服は清貧の世界ではなく、ランドセル同様、贅沢なブランドの世界になってしまっているのだから、少なくとも公立校では、もう廃止した方が良いのではないか。アルマーニ騒動を見る限り、子育てと遠い場所にいる大人たちは、その事実に誰も気づいていないように見える。

GS板で小回り

f:id:kazuhisaiwamoto-su:20180225235223j:plain

 土日は旭川のカムイスキーリンクスまで行って、子供のレース(SG)の応援。レース自体はあっという間に終わってしまうのだが、リンクスはスキー場が大きいので、自分が滑るのも楽しい。

 せっかくの大きなスキー場なので、今月から乗っているトライアンのGS-M(180㎝、R21.4)を持ち込んでみる。マスターズ・レース用の板。硬すぎることはないが、適度にどっしりとしている。初日は急斜面に手こずったが、2日目にはすっかり慣れた。2日目は新雪の中で小回りや大回りもしてみたが、いよいよ楽しい。

 道北のスキー場は寒いけれど、雪質はいいなと改めて思いもした。スキーってこんなに楽しいスポーツだったっけ、こんなに楽しんでいていいのだろうか、という気持ちにさせられた。

f:id:kazuhisaiwamoto-su:20180225235240j:plain