雪の消息/残像の庭

 創成スクエアで開催中の鈴木康広の個展「雪の消息/残像の庭」。

 雪や氷の白さをテーマにした作品群と、光や映像をテーマにしたものの2部構成。「空気の人」や「水の切り株」、「氷の人」といった大きな作品はもちろんだが、雪に立つスコップを(記憶を掘るための)鍵に見立てた「記憶の鍵/スコップ」や、椅子とその影を音符に見立てた「椅子の音符」など、ミニチュア模型のような作品が意外と印象的だった。また、それらを統御するかのような「自然を測るメトロノーム」も白さのせいか、不思議な存在感。

 普段、本と向き合うことが多いせいか、白紙の本の上を波の映像が流れる「波打ち際の本」にも好感を覚えた。

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