Rethinking Sovet War Films
昨日は北大のスラヴ・ユーラシア研究センターの研究会 "Rethinking Soviet War Films" でクリスティアン・フェイゲルソンさん(パリ第3大学)とグリナラ・アビケエヴァさん(カザフ中央土木建築アカデミー)の報告を聞きました。
フェイゲルソンさんの報告は「雪どけ」期の映画『鶴は翔んでゆく』、『誓いの休暇』、『僕の村は戦場だった』のプロパガンダ性を当時の世界情勢の中で再考したもので、ドヴジェンコなど30年代のソ連映画のスタイルとの連続性、「国外ではなく国内に敵がいる」というスターリン的な世界観が指摘されていました。
アビケエヴァさんの報告はソ連期のカザフスタンの戦争映画についてのものでしたが、ソ連映画の戦争表象においては民族性が必要とされていなかったため、カザフにおいては戦争映画の数も少なかったのだそうです。