帝国の虚ろな風景

 年内の授業は昨日で終了。最後の講義は「雪どけ後のソ連映画」をテーマとしたものだった。

 夜はスラヴ・ユーラシア研究センターで、安達大輔氏の公開講演「帝国の虚ろな風景―19世紀ロシア文学と否定性の実験」を聞く。18世紀からゴーゴリに至るまでの、ロシアの風景観の変化をたどったもの。報告の枠を外れるが『ルーシの地の滅亡の物語』に見られるような愛国的な自然観が、18世紀の西欧的風景観、自然観に押しのけられる過程というのはどのようなものなのだろうかと、ふと気になった(自分でも考えたことはまったくなかったのだが)。

 公開講演には札大の学生も3人やってきていた。いろいろな場にどんどん顔を出すのは良いことだ。東京に比べたら小さい街なのだから。

 ***

 明けて今日は、別の学生を連れてキロロに行く。3時間券を買って、オープンしているほとんどのコースを1本ずつ滑った(余市2A・BとエキスパートA・Bだけは、時間が足りなくて回れなかった)。

 新雪が部分的に積もっていたり、霧で視界が悪かったりと、チャレンジングな状況ではあったが、柔らかい雪を切って大回りをするのも、コブの育っていない未圧雪バーンで小回りをするのも、楽しいものだった。

f:id:kazuhisaiwamoto-su:20181222222601j:plain