モスクワ大の先生方との集い

 モスクワ大の先生方が札幌大学にいらしたので、「文学の集い」が開催されました。
 現代文学についての講演をしたA. レデニョフ先生はトルスタヤ、ウリツカヤ、スラヴニコヴァ、ソローキン、マカーニン、シーシキン、ヴォドラスキンを紹介した後、ヴェニヤミン・ブラジェンヌイの詩を朗読されました。また、Yu. ルイジフ先生とE. ヤッフェ先生が、ロシア民謡を歌ってくれました。
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 レデニョフさんの講演は偏りのない紹介であるように見えながら、スラヴニコヴァの短編「バシレフス」、ソローキンの中編『吹雪』、プリスタフキンの短編「写真」など短い作品が多く取り上げられていて、ロシア語で長編を読むのが難しい学生向きの配慮なのかと思っていたのですが、その後の夕食の席でも「ウリツカヤは『女が嘘をつくとき』が良い」などとおっしゃっていたので、たぶん、凝縮されたテクストがお好きなのだと思います。
 それから猫の出てくる作品に言及されることが多かった気がして、スラヴニコヴァの短編もそうだし、朗読された詩 "А те слова, что мне шептала кошка" もいきなり猫が登場するし、宴会では「日本語では猫の鳴き声は何というの?」と質問されていたのでした。