卒業式が続く

 一昨日は娘の小学校の卒業式で、昨日は勤務先の大学の卒業式だった。

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 小学校の卒業式はある種の「感動ショー」になっていて、驚いた。歌も何曲も歌う。保護者控室ではアート展が開催されていて、将来の夢をテーマにした子供たちそれぞれの彫像が展示されている。卒業証書授与では卒業生が壇上で、それぞれの夢を宣言する。

 演出家であるはずの担任の先生まで泣いていた。

 40年前の私が小学生だった時代の卒業式はもっと簡単なものだったはずなのだが、やはりこれはユニークな現象なのだろう、有本真紀『卒業式の歴史学』という研究書まであるようだ。時間ができたら読んでみよう。

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 大学の方は学位記の授与、学長、理事長、知事の挨拶、在校生の送辞と卒業生の答辞、優秀な学生への表彰という昔ながらの流れで、落ち着いて臨むことができた。挨拶では、AI時代の到来や地域貢献というテーマが繰り返し語られていたように思う。

 小学校の場合も大学の場合も、式のメッセージの中には「卒業後の試練」が潜んでいるわけで、それに気づくと素朴に感動することもできないのだが、2日間とも卒業生たちは晴れやかな顔をしていたので良かった。