ずんずん

 木曜日の報告の原稿を書いて、立命館加藤周一文庫についての公開講座を聴いて、夕方には雨の中、工藤正廣先生の個展を見に行く。そのあと道立文学館まで本を返しに行き、帰宅したのは9時過ぎ。出張の前日だというのに、忙しすぎだ。とはいえ、町のあちこちで活躍されている方々の息づかいを感じられるようになるためには、あちこち、ずんずん歩かなければ。
 講演を聞きに行ったら、望月哲男先生が司会をされていて、何だか夢でも見ているみたいな不思議な気持ちになる。立命館大学加藤周一文庫ノートをデジタルアーカイヴ化して公開したり、講演会を開催したり、活発に活動されているようだ。一方で、同じ京都で桑原武夫の蔵書が廃棄された事件もあり、強い危機意識を抱いてもいるとのことだった。
 工藤先生の絵はロシアの20世紀絵画の影響もあるように思うのだが、つまり、工藤先生が人生の中でつちかってきた世界が確かに存在していることを感じさせるものだった。