チェーホフ研究報告会と対話

 道立文学館の講演会に行った。

 エレーナ・イコンニコワさんが日本の樺太/サハリン文学(日本人作家が樺太/サハリンをテーマにした作品)について講演した。それから詩人の蜂飼耳さんによる二ヴフの神話にもとづく自作の詩の解説と朗読があり、さらにエレーナ・バチニナさんによるピウスツキとその家族の人生、それをもとにしたドリンスク村の伝説についての紹介があった。

 学術的な会ではなかったけれど、「文学」の向こうにサハリンの生活や風景が浮かんでくる、面白い場だった。サハリンを知りたければサハリンに行けばいいのだが、「文学」のフィルターを通すと、ただ現地に立った場合とは違い、歴史的時間や心象などによって重層化された場が見えてくるのである。

 その後、詩の朗読の時間が設けられていたのだけれど、合宿から戻る子供を迎えに行かなければならなかったので、会場を後にした。

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