「田舎をおそれる」まで

 7月の初めに前橋で学会があったのだが、萩原朔太郎と前橋城についてコラムを書いた。

 岩本和久「『田舎をおそれる』まで」『北海道新聞』2017年8月10日夕刊、5面。

 前橋城というのは再建されてすぐに明治維新で壊されたという、なんだか残念な城なのだ。

 そのように武士の時代が終わってから萩原朔太郎が『月に吠える』を書くまで、50年くらいしか経っていないと知ると、明治から大正にかけての時代の変化の激しさを改めて感じることになる。