真昼の星空

 『読売新聞』を熟読せよ、という首相の国会発言に続き、今度は前川・文部科学省事務次官を中傷する記事が出て、もう読売はソ連共産党機関紙『プラウダ』みたいなものになっちゃったんだなと、寂しく思う。
 稚内ではずっと読売を取っていたんだ。学のある人は朝日を読むべきだ、きちんとした本の広告は朝日にしか出ない、読売は大衆のためのものだ、と馬鹿にされながらもね。沼野先生が文芸時評を書いていて、米原万里さんが日曜版に連載をしていて、そういうことだから迷うことなく読売ですよ。
 でも、ここ数年の読売は、ほとんど読んでいなかった。インターネットのニュースで十分に思えた。私自身が疲れているせいだろうと思っていたのだが、もしかしたら、新聞自体に活気がなくなっていたのかもしれない。
 札幌に越してきてからは、『北海道新聞』を買っている。地域社会の息吹を感じるには、やはり道新だ。毎日、新聞を読むのが楽しみでならない。そういえば稚内で読売を読まなくなった後も、『日刊宗谷』はずっと読んでいたものな。
 米原さんの読売の連載のタイトルが「真昼の星空」だったことを思い出した。ベルゴリツの引用だ。