本当に最後の運動会

 日曜日の娘の運動会は雨で、後半が水曜日に持ち越しになった。小6なので、これが本当に最後の運動会だ。

 日曜日の100m走ではスタートで出遅れ(雨で足が滑ったと言い訳していた)、3位から2位に上げるのが精一杯だった娘なのだが、ターサーを履いて臨んだ水曜日の選抜リレーでは2位から1位に順位を上げ、アンカーにバトンをつなぐという大活躍だった。アンカーの子はそのままの順位でテープを切ってくれた。

 ところで、こんな親馬鹿めいたことを恥ずかし気もなく書くのは、小1の運動会の時に娘が「走るのが苦手だ」と、何とも弱気な顔をしていたからである。

 幼稚園の時には体が弱く、運動会ではよく熱を出していた。テキパキ動けるタイプでもなかったから、ランニングの時には活発な同級生が手を引いてくれたりしていた。でも、幼稚園のうちは自分を客観的に見つめたりはしない。プリキュアを見ているだけで、運動能力に優れているかのような錯覚に陥ったりする。それが小学校に入って、リレーの選手に選ばれないという現実を突きつけられ、ああ、自分はダメな子なんだなと自覚したわけである。

 そんな状況が変わったのは小4からで、小4から小6までの3年間はずっとリレーの選手だった。小3の3月のスキー大会で全道6位になって、気持ちが前向きになったのだろう。これは強い子が次々とこけたという本当にまぐれの入賞だったのだが、今は神様の贈り物のように思える。翌月にはようやく逆上がりができるようになり、さらに自信をつけた。次に短距離走の練習に取り組み、何とかリレーの選手にしてもらえた。

 きちんとした走り方を練習すれば速く走れるようになるとか、人は変われるものだとか、この6年間、私は娘と共にいろいろなことを学んできた。最後の運動会で思い出されたのはそんな過去の時間、たとえば2年前にスタートダッシュを練習していた公園の草地の風景だった。

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