ヴロンスキーの物語

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 ロシアでは賛否が分かれたというシャフナザーロフ監督の『アンナ・カレーニナ ヴロンスキーの物語』。もともとはテレビの連続ドラマで、映画はそのダイジェストなのだろうけれど、それほど忙しい感じも浅薄な感じもなく、映画として自然に見ることができた。

 かなり不評だったのは、ヴロンスキーを中心に物語が語られていて、アンナと並ぶ主人公とも言えるレーヴィンが登場せず(キティ―は少しだけ出てくる)、トルストイの原作に存在しない日露戦争が描かれているためである。ただ、原作でもヴロンスキーは戦争に行くわけだし、悲惨な戦場の場面はアンナの鉄道自殺を生々しく想起させる契機ともなっているので、原作に新たな光を当てるという意味では悪い選択ではなかったと思う。優美でも心温まるものでもない、陰惨で重苦しい、血塗られた『アンナ・カレーニナ』。

働き蟻の法則

 気温が上がって、雨になった。町が白く見える。

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 4割の働き蟻は普段、休んでいて、働き者の蟻を排除すると、この休んでいた蟻が働き始めるのだという。人間もそんなところがあって、真面目な学生が欠席すると、普段、居眠りしていた学生が、真剣に授業に参加してきたりする。

 授業を聞くと自分の利益になるという経済的な原理はそこにはなく、場を成り立たせるために行動が選択されている。授業が知識伝達の場ではなく、ある種の儀礼になってしまっているわけなのだが、それが自然の摂理だとすると抗うのも難しい。

手稲が見える

 誘われて、今年度から参加させていただいているレーラースキークラブ(教職員のスキークラブ)の初滑り会があり、昨日も札幌国際スキー場に行ってきた。

 よく晴れていた。札幌国際から小樽方面の海が見えることは多いのだけれど、昨日は手稲方面も見えた。石狩湾が一望でき、天上にいるようだった。手稲山頂のアンテナ群も見えた。

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 スキーが上手な人たちと一緒に高速で滑るのは、やはり緊張感があっていい。

東へ西へ

 昨日の朝はキロロに行く子供を集合場所まで送り、それから学生を連れて札幌国際スキー場に行った。スキーに生まれて初めて乗る学生が1人いたのでずっと一緒に滑ったのが、リフト1本とゴンドラ1本を転びながらだけれど、完走していた。脚力がある若者は、小学生とは違うね。
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 山を下りてから、また子供を迎えに行き、それから稚内からやってきた知人(スキー学校の教師たち)に呼び出されて小樽へ。
 東へ西への1日だったが、今日もまたクラブ行事で札幌国際スキー場である。

少し積もった

 少しだけ雪の積もった金曜日。

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 睡眠3時間で授業の準備をし、2コマの講義をこなし、放課後は子供や学生の世話に追われた。まあ、頑張った。

 明日、明後日は滑ります。

壁は横滑り

 暖気のせいでオープンの遅れていたオーンズで、昨日、ようやく営業が始まった。

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 昨日のオーンズはちょっと奇妙な管理がなされていて、コースの最後の壁は「滑走しないで横滑りで移動するように」という指示が出ていた。だから、来場者全員でコース整備するという不思議な事態に……掘れて雪がなくなるのを恐れたのか、コブ斜面を作りたくなかったのか、理由はよくわからない。

 その上の緩斜面の状況は良かったので、それなりのスピードで楽しく滑れた。

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留学報告会

 モスクワ大の大学院を修了した卒業生や、あちこちの組織でロシア語の通訳をしている卒業生がやってきて、学生たちにモスクワ生活や、それぞれの仕事、あるいは札幌での学生時代の過ごし方について説明していった。かつて私が憧れていた、札大ロシア語学科の真剣な空気が教室にみなぎっていて、学生たちにも刺激になったと思う。本当にありがとうございました。
 普段からこういう雰囲気が感じられるといいのだが。
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