渓谷めぐり

 平泉の衣川荘で開催されたスキーパトロール協議会総会の空き時間に、周辺をめぐった。何しろフェリーが港に着くのは早朝なので、時間はたくさんある。

 平泉というのはお寺の他では、渓谷めぐりが有名らしい。

 まずは厳美渓。ところどころに急流があり、なかなかの迫力。伊達政宗も好んだ景勝地だという。

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 続いて猊鼻渓。ここは平底舟で川を往復する。20世紀初頭に観光開発された場所なのだそうで、船頭の歌う「げいび追分」は北海道の江差追分をもとにしているという。観光というものの人工性に、改めて気づかされる。

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シルバープリンセス

 苫小牧港からフェリー「シルバープリンセス」に乗って八戸に移動。岩手で開催される日本スキーパトロール協議会総会に出席するのが目的。

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 船内ではアジア大会女子サッカー決勝を見ていた。攻撃にも守備にも人数をかける中国は強かった。DFの鮫島とGKの山下が大忙しになってしまったが、こういう組織されたチームは見ていて気持ち良い。

ユニクロでジーンズを

 このところ雨が多い。今週の初めまでは仕事も山のようにあり、それが一段落した後も忙しかった時期にできなかった雑務がいろいろとあり、やはり落ち着かない。体調が今ひとつなので、ジョギングにも行けずにいる。

 娘の通う中学校は夏休み明けから、「漢字のテスト」、「英語の例文暗記のテスト」、「地理のテスト」と夏休みの勉強の成果を問うテストが延々と続いている。来週には5教科の「小テスト」(中間テスト)がある。落ち着かないのはそれが理由でもあるのだが、なぜかそういうテスト月間の最中だというのに今日はスポーツ大会があったのだそうだ。しかも、雨の中、屋外でリレーをして、ずぶ濡れになったという。風邪でもひいたらと思うと、いよいよ落ち着かない。

 夕方、真駒内ユニクロに行って、ジーンズを買った。ずっと買いに行きたかったのだが、なかなか機会がなかったのだ。

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徹底反復 ぶんしょうだいプリント

 中1の娘の勉強を手伝っていて気づいたのだが、今の小中学校では線分図をあまり扱っていないようなのだ。勘違いかもしれないと思って、インターネットでいろいろなサイトを見ていたら、あの有名な陰山英男先生もそのことを憂いていた。

陰山ラボ | 子どもは無限に育つ

 私の子供の頃は算数や数学の授業のかなりの部分は、線分図作りに充てられていた。陰山先生も40年前はそうだったと書いている。線分図なしで方程式の応用問題を解くのは難しいのではないだろうか?

 一方で高校入試の問題は公立でも、40年前よりはるかに難しいものになっている。基本的な作業を授業から削除する一方で、高校入試のレベルだけを上げるというのは、実にひどい話だ。どうしてそんなことになってしまったのだろう?塾に行かないから悪い、ということなのかもしれないが、公立高校入試でそんなことをしていて良いはずはない。

 恐らくは「ゆとり教育」の時代に、石原慎太郎が日比谷高校の再生みたいな政策を打ち出し、その動きが全国の公立高校に広まったからだろう。神奈川県では湘南、翠嵐、厚木、柏陽の4校だけが重点校に指定されているという。低学力の子の底上げを国が求める一方で、都道府県が高学力の子をターゲットにしたのだとすれば、それは辻褄が合わなくなるわけだ。

 ともあれ、塾に通わせるつもりはまだないので、小学生用の陰山先生のドリルを注文した。もう中学生だが小学生の復習をしても悪くなかろう。2学期の授業は方程式。線分図を覚えるにはちょうど良い。

路面電車の100周年記念パネル展

 子供の自由研究で使う本を借りに札幌市の中央図書館に行ったら、「路面電車の100周年記念パネル展」をやっていた。

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 札幌の市電は1918年の「開道50年記念北海道博覧会」の時に作られた(馬車から電車になった)のだという。生活の中に溶け込んでいる市電だが、実はモニュメンタルな「帝国の遺物」なのであった。

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 私自身は仕事も住まいも豊平川の対岸なので、ふだんは市電はほとんど利用しない。使ったのは中心部の病院に入院していた時くらいか?

 対岸と中心部を結ぶのは地下鉄だが、これができたのは札幌オリンピックの時だ。それ以前は川を渡ってすぐの豊平駅まで市電があって、その先は定山渓鉄道が走っていた。

 札幌オリンピックの4年前には開道100年の博覧会が開催されたが、それは豊平川の対岸の真駒内公園が会場だったという。真駒内は地下鉄南北線の終点だが、札幌オリンピックの会場にもなった。50年の間に札幌の街は拡張し、地下鉄を利用する郊外の住民が出現したわけだ。

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 真駒内の隣の西岡に札幌大学が作られたのも、北海道100年に合わせてだったという。

 北海道100年記念塔は市の東側の野幌に作られたが、同じ頃、その近くに北海道女子短期大学(現・北翔大学)が移転したり、札幌商科大学(現・札幌学院大学)が作られたりしている。この二つの地区が当時のフロンティアだったのだろうか?

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バトル・オブ・ザ・セクシーズ

 夏休みの宿題で差別についての作文を書かなければならないと娘が言うので、家族でシアターキノまで『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』を見に出かけた。1973年にアストロドームで男女対抗試合を戦った、ビリー・ジーン・キングについての映画。今年度の前期にスポーツ文化専攻の入門演習のテクストに使った多木浩二『スポーツを考える』でも、ビリー・ジーン・キングの名前は挙げられていた。

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 主人公の挫折からの奮起と勝利という定型的な物語構成がなされているので、好感を覚える観客は多いだろう。その物語を支えているのは性差別という公的なテーマではなく、私生活による動揺がプレーに影響を与えたり、引退後に依存症に苦しんだりといった選手個人の内面の葛藤や精神的な危うさだったりする。

 だから、敵役のボビー・リッグスもなかなか好意的に描かれていて、ギャンブル依存症患者のグループ・セラピーで「ギャンブル依存症が問題になるのは、負けるからだ。負けなければ問題にならない」とムチャクチャを言い出すなど、もう面白すぎる。