落ち葉拾い

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 屋根の落ち葉を掃除しないと排水口が詰まって、また雨漏りするかもしれないというので、日曜日の午後、車庫の上に登った。未明に降った雪の融けた水がまだ残っていて、手の凍える作業となったのだが、来週以降はまた土日が埋まっているので、昨日、やるしかなかったのである。

50周年記念式典

 札幌大学の創立50周年記念式典が、ロイトン札幌ホテルで挙行された。

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 高橋はるみ・北海道知事やファブリーチニコフ・ロシア連邦総領事もいらしていた。

 文部科学省の方の挨拶はアクティヴ・ラーニングや地域共創など、ここ数年の大学執行部の改革をなぞるもので、つまり国はそういうところに注目するのである。一方、知事の挨拶ではサハリン交流などが強調されていたし、札幌市の挨拶では高齢化の進む都市における大学の役割が確認されていたし、OB会の方からは「企業に認められる卒業生を育てることが、大学の発展につながる」という厳しい注文が寄せられていた。

 現代の日本ではいろいろな人たちがそれぞれの立場から、本当に多様なことを大学に求めている。

 祝賀会ではこれまで話す機会のなかった歴史学の先生や、50年前の大学開設時から働いていたという図書館の元ロシア語スタッフの方と隣の席になり、また少し世界を広げることができた。

42番街

 今週は鹿児島に行った分の補講があったので、授業が11コマにもなってしまった。他に書類の作成とか原稿の執筆もあり、大忙し……睡眠4時間半という日がほとんどだった。数えてみたら、1日のうち12時間は働いている。

 ところで、昨日は映画史の授業を補講分と合わせて2コマせねばならず、しかし、時間がたっぷりあったので、『42番街』を最初から最後まで上映することができた。

 『42番街』を通して見たのは久しぶりだが、やはり良かった。若い子にチャンスが回ってくるという定型的な物語だが、学生といっしょに見るのにはふさわしいものだ。それに、その設定があるからこそ、最後のミュージカルの上演シーンを晴れ舞台として、一定の緊張感を保ったまま見ることができる。

 「観客全員が味方だ」、「カンパニー全員が君を応援している」という励ましの言葉も胸に響くよね。学生も居眠りしたり、スマホをいじったりすることなく、真剣に見てくれていたようだった。

 ミュージカルの女性差別的な部分についての批判が盛り込まれていることにも改めて気づいた……オーディションを家畜の品評会にたとえたり、スポンサーの爺さんの好色ぶりが馬鹿にされたり。

 こういう時間を過ごせると、睡眠不足の疲れなんか忘れてしまう。

札幌珈琲館月寒店

 家の近くに「アンパン道路」という道がある。

 なんでも明治時代に豊平町役場が月寒に出来た時に、平岸の人たちが猛反発したのだそうだ。それで、平岸から月寒までの道を作ってあげるから許しておくれ、ということになったのだという。

 その道を作るのに駆り出された兵隊さんたちにアンパンが配給され、それで「アンパン道路」と呼ばれているのだそうだ。1911年のことである。

 夜、娘を連れて、その「アンパン道路」を豊平町役場(今は月寒児童会館)まで歩いてみた。丘陵に沿ってくねくねと曲がり、昇り降りもあるのだが、南平岸から月寒中央までの最短ルートである。

 途中、変わった建物があって何だろうと思ったら、喫茶店の札幌珈琲館だった。元は建築家の倉本龍彦氏の自宅だったのだという。

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8ヶ月ぶりの音威子府

  日曜日は音威子府で、稚内スキー連盟美深スキー連盟の準指導員養成講習(救急法講習会)。札幌に転居はしたが、まだ稚内スキー連盟所属なので、講師を務めてきた。

 車で聞いていたラジオでは「1994年のヒット曲」という特集が組まれていて、「ロマンスの神様」や「innocent world」が流れてきた。ノルディック団体複合で日本チームが金メダルを取った、リレハンメル五輪の年だ。昨日のことのようなのだが、もう23年も前だ。

 音威子府に行くのは3月以来で、まだ1年も経っていないのだけれど、これまた遠い昔のことのように思える。

 準指導員を受検したのは2006シーズンだから、もう12年も前だ。受検者の気持ちに立って講習を行うために、当時のことを思い出そうと努力してみた。これは荒川静香が金メダルを取ったトリノ五輪の年だ。

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ホッチキス止めから

 スキー場オープンが近づいているわけで、今日と明日は北海道スキー連盟のお仕事。

 今日は札幌市内某所で、スキー場の傷害調査報告書の印刷・製本作業。2018年シーズンは、ホッチキス止めから始まることになった。5時間くらいかけて、850部近く作った。

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 夜は子供と一緒に体育館でトレーニング。チームのオフトレは終わってしまっているので、娘は今週と来週は自主トレである。来週はシーズン前の積極的休養にしようと思っているので、きちんとオフトレするのは今日が最後。

 5日間、自主トレに付き合いながら、オフの間の成長ぶり確認することができたので、シーズンが楽しみだ。他の子も成長しているだろうから、順位にはつながらないかもしれないけれどね。

ミハイロフスコエ村の冬

 昨日の授業ではプーシキンの「冬の夕べ」、「プーシチンに」、「乳母に」を読んだ。

 「冬の夕べ」は厳しく陰鬱な冬をロマン主義的に歌った詩であるかのようだが、1連目が冬の嵐の騒々しさ、2連目が沈黙する乳母、3連目がそれに耐え兼ねて騒ぎ出す詩人、という構成で、ちょっと奇妙だ。

 「プーシチンに」は流刑から解放された詩人が、シベリア流刑に送られる親友に贈った詩で、素朴な言葉がかえって心を打つ。「乳母に」は暗い寂寥感に満たされた切ない詩。

 どれも胸に迫るものなのだが、しかし、学生時代に授業で読んだ時には、まったく面白く思えなかったのだった。人生の苦労が足りなかったのか、ロシア語の力が足りなかったのか……いや、「プーシキンのテクストは単純明晰」という教科書的な思い込みで、目が曇っていたのかもしれない。やはり詩だからね、けっこう不安定で、不気味な代物だ。

 来週はやはりプーシキンの「思い出」を読むのだが、これはもう大仰で、不気味なテクストである。