バトル・オブ・ザ・セクシーズ

 夏休みの宿題で差別についての作文を書かなければならないと娘が言うので、家族でシアターキノまで『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』を見に出かけた。1973年にアストロドームで男女対抗試合を戦った、ビリー・ジーン・キングについての映画。今年度の前期にスポーツ文化専攻の入門演習のテクストに使った多木浩二『スポーツを考える』でも、ビリー・ジーン・キングの名前は挙げられていた。

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 主人公の挫折からの奮起と勝利という定型的な物語構成がなされているので、好感を覚える観客は多いだろう。その物語を支えているのは性差別という公的なテーマではなく、私生活による動揺がプレーに影響を与えたり、引退後に依存症に苦しんだりといった選手個人の内面の葛藤や精神的な危うさだったりする。

 だから、敵役のボビー・リッグスもなかなか好意的に描かれていて、ギャンブル依存症患者のグループ・セラピーで「ギャンブル依存症が問題になるのは、負けるからだ。負けなければ問題にならない」とムチャクチャを言い出すなど、もう面白すぎる。

キラ・ムラートワ追悼

 6月6日にこの世を去ったウクライナの映画監督キラ・ムラートワについて、コラムを書いた。

 岩本和久「キラ・ムラートワ追悼」『北海道新聞』2018年8月8日夕刊、4面。

 短い文章なのだが、『短い出会い』、『長い見送り』、『無気力症シンドローム』、『二流の人々』、『永遠回帰』といった代表作に一通り触れている。

場面転換

 前期の授業がようやく終了。まだ、補習や追試があるのだけれど、とりあえずひと息つける。

 最後の授業はスポーツ文化専攻の「入門演習」で、最終回なので教室を出て、札幌ドームの見学に行った。ちょうど場面転換(昨日、試合のあったサッカーの芝生を外に出して、野球の人工芝を張る)の日だったので、札幌ドームに来たことのある学生にも興味を持ってもらえたようだ。

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日露演劇交流史の一事例

 もう一昨日のことだが、北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターで開催された、北海道スラブ研究会に出席した。

 同センター非常勤研究員の伊藤愉氏による「日露演劇交流史の一事例―ロシアから日本、日本からロシア―」と題した報告があったのだが、メイエルホリドの周辺の日露交流の話だった。具体的には日本を訪問したガウズネルと杉本良吉の交流、それからメイエルホリド工房での佐野碩の活動について紹介された。

 メイエルホリド工房の写真には、心理学者のアレクサンドル・ルリヤらしき人物も写っていた。演劇部だという女子高校生が、熱心に質問をしていたのも印象的だった。

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